2012年1月20日金曜日

ある雨の日の情景

朝の時点で雨天ならば、CBではなくて家族の車である軽トラ通勤に切り替えるというまたまた根性の無い設定をしているわけだが、昨日は午後から雨模様となり、雨天での帰宅を余儀なくされた。
仕事で使ってる雨合羽を着込み、降りしきる雨の中初めての雨天走行へと職場を後にした。
雨天での走行は夜間ということも手伝って非常に視界が悪い。ヘルメットのシールドに叩きつけられる雨滴に対向車のライトの光が溶け込み、まるで巨大な光の塊が猛スピードでこちらに向かってくるように思える。しかもスリップによる転倒を恐れてスピードを控えてるために後続の車が激しく接近してきて、その後続車のライトもバイクのバックミラーに激しく映りこんでくる。
「うわー。これは怖いぞ。。。」




もともとチキンハートなのに、この環境下ではますます心臓を締め付けられる。
大型バイクの上で小さくなりながら恐る恐る運転していると、インパネの燃料ゲージが点滅していることに気がついた。
「もう給油かあ。」
CB1100の燃料タンクの容量については各所で不満が噴出しているようだが、他のバイクがどのくらい給油スパンがあるか知らないにしても、やはりちょいと少ないんじゃないのかと思ってしまう。
実際まだ計測したことがないが、CBの燃費は平均で15km/l~17km/lらしいので、ゲージ点滅からの予備タンク容量が5リットルぐらいだから少なくとも80kmくらいは走行できるはず。帰宅するには十分な量なんだろうなと思いながらも、やはりゲージの点滅ってのは心臓によろしくないので、慌てて給油することにした。最寄のGSで人生2度目のバイク給油を行ったわけだが、雨装備してダルマみたいになってる身体からはなかなか財布が出てこない。セルフスタンドの横でしばらくもぞもぞもぞもぞもぞもぞしながら、ようやく財布を取り出し、凍える手でカードを給油装置に差し込んでそのノズルをCBにあてがった。その時、ノズルの先にたまっていた前の客の残り燃料が傾け時に噴出し、燃料タンクにぶうっかけられてしまった。普通ならたぶん慌ててウエス等で拭き取るところだが、この雨給油儀式の際中ではそれどころではなく、とりあえず早く儀式そのものを終わらせたかったので、うろたえることなく寡黙に給油作業を遂行していた。
給油が無事終わり、改めて雨装備を整えて再び公道へと踊り出ようとセルモーターを回した。そして颯爽とローギアに入れる。
「がちゃこん。。。。ぷすん」
なぜかエンスト。
ありゃ?クラッチ切ってるのが甘かったか?
もう一度試みる。
でもまたエンスト。
その工程を繰り返すこと3~4回。
待て、納車購入から1週間たってないというのに壊れたか?
つか、こんな天気にこんな状況の時に壊れるなー。
クレームだー。リコールだー。
激しく焦りながら再びがちゃこんぷすん。
雨音激しいガソリンスタンドで一人格闘すること十数分。
「あ」
我ながら自分が大嫌いになった。
「サイドスタンド出てるし。」
「サイドスタンドが出てるとエンジンが切れるぞー安全システム」のことを完全に忘れていた。いや、サイドスタンドをしまうことをすっぽり忘れていた。
ガソリンスタンドの店員が事務所から呆れ顔で見つめていた。
苦笑されているのならまだしも呆れ顔。

素人ライダーの苦闘はまだまだこれから。


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