納車、ＣＢ１１００

とうとう、本当に大型バイクが我が家にやってきてしまった。
免許まで所得し、クレジットの頭金を払いこみ、しっかり契約までしたというのに、まったく現実味の感じられなかった大型バイク所有。
なんだかやってはいけないことをやっちまってるような気がして、
妙な背徳感を覚えていたわけなんだけど、
購入契約したんだから問答無用に納車の日がやってくるわけで。。。



ホンダドリーム店まで引き取りに行くため電車に揺られること1時間弱。
空はなんとなく曇り模様で、少し小雨でしぐれていた。
「今日は雨降りっぽいから明日にしようかな。」
とか、ヘタレ丸出しな心境だったりしていた。
本来なら新車引き取りなんて血肉わき踊る興奮なはずなのに、
（多分4輪なら間違いなく天にも昇る気持ちだったはず。）
なぜかお腹が痛くなるほどの緊張で気おくれ気味であった。

「ちゃんと乗れるのかなぁ。。。。」

なんとか家にたどりつけるのかが猛烈に脳裏を駆け巡っていて、
少しでも容易に運転できるルートを頭の中で検索し続けていた。
あの坂は坂道発進だとか、あの市街地区間では立ちゴケしそうだとか。
途中峠道があるので、思わずそこを迂回するために高速道路に乗って激しく迂回しようかとも考えた。
（しかし、高速道路に乗れるかどうかを考え出したとたん非常に恐怖だったので却下）
とにかく、給食費忘れた小学生のようにチキンハートであった。

そうこうしているうちにお店に到着。
午後からという約束だったのだが、こちらの都合で午前に到着。
連絡しなかったにも関わらず、愛車になるべく白いバイクがそこに用意されていた。
ハンドルのところに「ＳＯＬＤ　ＯＵＴ」の札。
まぎれもなく私のバイクだ。

予定より早く来た私をホンダ店の店長が笑顔で出迎えてくれた。
担当の営業の方が都合で休みだったので、変わりに店長がバイクについての説明をしてくれた。
点検のこと、保険のこと、サービスのこと、そして車体の取り扱いのこと。
「特に難しいことはありませんよ。」
そう付け加えて、まっさらなキーを手渡してくれた。

「なんだかとても不安です。」と私。
「大丈夫、ＣＢはとても優しいバイクですから。安全運転でお帰りください。」
店長の言葉で少し緊張がほぐれる。
「またツーリングを企画しますので、その時はお誘いしますね。」
という言葉に、
「多分ついていけないと思います。。」
と返し、意を決してＣＢにまたがった。そして初のエンジン始動。
何のストレスも無く動き出した１１００ｃｃのエンジン。
「（静かなバイクだなあ。。。）」
そう感じながら店長に軽く会釈をして、
生まれて初めてバイクで公道に走り出た。

寒いだろうと予想していた体感温度は、緊張も手伝ってかそれほどでもなく、
自動車の流れにキチンと乗れないのかなと思っていたけれど、普通に運転できていた。
なによりも驚いたのはものすごく乗りやすいということ。
きっとトルクがあるからだと思うが、ギアチェンジがほとんどいらない走り方ができた。
教習車がクセのあるバイクだっただけに、とても楽に感じた。

「これ、楽しいかも。」

そう思い出した時には、気がつけばもう自宅までわずかなところまで来ていた。
途中、初の給油を済ませ、（これも吹きこぼれないかドキドキだった。）無事自宅のガレージまで到着。
なんとか初のバイク公道運転は事無きを得て終了した。

・・・・かに思えたが、ガレージに駐輪しようとしたその時、
「がちゃん」
やってしまった。最後の最後に立ちごけ。
駐輪する際に、次楽に出られるようにバックで入れておこうとしたしたが悪かった。
バランスをくずしてゆっくりと車体が傾いた。
さすがに２５０キロ近い車重を支えることができず、そのままゴロリ。
幸い、万が一のことを考えてスキッドパッドを装着していたから大事には至らなかったけれど、
右側に転倒したのでマフラーとミラーに小さなへこみができてしまった。
新車で、しかも納車の日にやってしまった。
バイク生活1日目にして転倒するのなら、この先何回転倒するんだろうか？
これは死ぬってことか？とかネガティブスパイラスに陥りながらも、
なんとかバイクを起こしてよろよろと愛車をガレージに収めた。

補助輪つけようかしら。

とにかく、本日より本格的にバイクライフが始まるはず。
事故らないよう楽しみたい。

パールミルキーホワイト　ＴＹＰＥ　Ⅱ

ＡＢＳは予算の都合でつけてません。

記念すべき初立ちゴケは乗り出しより２５km地点の我が家のガレージでした。とほほ。